クラフトビールは「耳で味わう」
- からあげの拓
- 2018年1月25日
- 読了時間: 3分
五感を使ったクラフトビールの楽しみ方について語ってきましたが、いよいよ最後の「聴覚」です。
それは、クラフトビールがビールグラスに注がれた瞬間から始まります。ビールグラスに注ぐ時の音はもちろんのこと、グラスの中で炭酸が弾ける細やかな音もまた楽しみの一つです。
実は、クラフトビールには、比較的微炭酸のものが多いのです。 本来ビールの炭酸は、造られる過程(発酵)で自然に生まれます。ただ、とても弱い炭酸なのです。大手ビール会社が造っているビールには、炭酸が人工的に足されています。これは、いつでもどこでも安定したシュワシュワ感を出すためです。大手メーカーの製品は、のどごしが最大の特徴なので、このシュワシュワ感は絶対的に不可欠なのです。
一方、クラフトビールの場合は、炭酸量については次のいずれかの方法をとっています。
①醸造所で理想的な炭酸具合にするために添加。
②手を加えず、自然発酵の炭酸のまま。
③提供する際に、最適だと思う状態に炭酸を添加し微調整。
からあげの拓では、③の方法を選択しています。
当店は、ブルワリー(醸造所)に委託して、様々なスタイル(種類)のクラフトビールを順に提供しています。スタイルによって最適な炭酸バランスが異なることや、時期や樽によって発酵具合から炭酸量に差が出るため、樽を入れ替える時に炭酸具合を確かめ、その樽のビールに最適と思われる炭酸量に微調整をしています。
もちろん、「自然な炭酸のまま楽しむのが一番」という考え方もあります。
しかし、発酵による自然な炭酸は、その時々の発酵状態によって変化します。時にはほとんど炭酸が感じられない場合もあります。当店では、ブルワリーの醸造士の方の考えを尊重しつつ、お客さまに美味しく飲んでいただけるよう、微調整をするようにしています。
微調整で炭酸を加えていると言っても、大手ビール会社の製品より優しく細やかになるようにしています。その方が、繊細な香りや味わい、まろやかさやコクをより感じることができると思うからです。強い炭酸のシュワシュワ感よりも、そのビールが本来持っている味や香りを優先させ、それぞれのビールのスタイルを、飲む人がハッキリと感じることができるようにしています。
クラフトビールがグラスの中で奏でる炭酸が弾ける音は、一般のビールよりもかなり穏やかで細やかな音だと思います。その静かな囁きのような音を是非聴いてみてください。 そして、魅惑の液体を口に含んで、十分にその香りと旨味、コクを味わった後、ゆっくりと静かに飲み込んでください。 喉を流れていく液体のしなやかさを、身体の中から聞こえてくる音で感じることができるはずです。これもまた、聴覚で楽しむポイントの一つです。

さて、今宵も是非「からあげの拓」で、五感をフルに使って、クラフトビールの味わい楽しんでみてください。
みなさまのご来店を、心よりお待ちしております。
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